法務業務を徹底検証! 第17回
総務部が コンプライアンス経営を実践!?
商法、とくにその中の会社法といわれている部分(会社の各機関)については、基本中の基本です。
しかし、いきなり参考書を読んでみても、理解はできるものの、実務のイメージがなかなかわかないかもしれません。
「じゃ、なにをすればいいの?」
結局は、コンプライアンス経営が実践されているかどうかのチェックをしていくことかもしれません。
「そんなの、いち総務担当者、それも、法務初心者にできるわけがない・・・」
確かに、大上段に構えると大変なことかもしれません。また、取締役や監査役が行う業務かもしれません。
しかし、全社の情報が集まる総務部、そして決済事項や社内規定を管理している総務部がそれを実践していくべきではないでしょうか。
まず、取締役会規定、株主総会規定、役員規定や監査役規定など、取締役会、株主総会、監査役に関係する社内規定をじっくり読んでみましょう。
そして、次に、会社法に記されている内容と規定とを見比べてみます。たいていは、会社法に記されている内容が規定にも記されているはずです。
取締役会については、会社法の規定により運営されていくべきものですので、同一の内容、或いはその延長線上で社内規定には記されているべきです。
万が一、異なっていたり、内容として不足であるのなら、規定の改定をしておくべきでしょう。他の規定についても同様です。
取締役会の運営では、議事録の作成と決議事項について注意しておきましょう。
議事録の重要性です。議事録は法定保管文書として、本店に10年間保管しておき、株主の要求があり裁判所の許可がおりた場合閲覧させなければなりません。
作成していないでは、済まされません。
また、ある議案につき、明確な反対意見を表明し、議事録に記載しておかないと、その議案について賛成されたとみなされることです。
今後、株主代表訴訟が頻繁になるなかで、議事録のない取締役会、たんなる儀式である取締役会、そしてなにも議論をしない取締役会は、かなりリスクを孕んだ会議といえるでしょう。
決済事項については、取締役会規定に明確に記されていると思います。
つまり、それらの事項については、取締役会でなければ決定し得ない事項なのです。
ですので、各部門から稟議書があがってきた場合には、それらに該当していないかどうかの確認をして、該当するようであれば、起案部署に取締役会に上程するように伝えなければなりません。
取締役会規定の内容について知っているのは、おそらく、監査役と総務の規定担当者ぐらいではないでしょうか?総務担当者がしっかりしなければならない理由はここにもあるのです。
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