「管理」で捉える総務業務 第14回
〜 総務業務に共通する考え方の検討 〜
今回は、ファイリングに関する管理について整理してみる。
業務に必要な文書類を整理整頓して、身近なところに保管し、一定年限(1年間)経過したら倉庫などに保管する。 そして、法定保存年限が過ぎたものから廃棄していく。このような書類のライフサイクルを中心にファイリングがされていく。 しかし、法定保存文書を漫然とファイリングしていくだけではいけない(確かに、法定保存年限を基にファイリングされている 企業は少ないかも知れず、それ自体立派なことではあるが)。特に、経営判断がされるものについては、その根拠など、データ を含め大切に保存していくことが必要である。株主代表訴訟をはじめ、経営判断の是非が問われる場合、検討する際に十分に 資料を収集し、そして、専門各部署により十分な検討がされた、という事実が必要となってくる。法定保存文書からはずれる 項目であっても、このような文書類については、リスク管理の観点から保存しておく。
法定保存文書以外の業務で使用した文書類についても、あまり廃棄することなく、そのまま年次別に保存していくことが多い。
確かに、履歴や記録として保存が必要なものもある。しかし、ほとんど後になって見返すことがないような文書類についても、
廃棄できずに、保存し続けていく。保存スペースも限りがあることを考えれば、ファイリングされた文書類、或いはファイリン
グしようとしている文書類の棚卸や選別が必要となってくる。
過去1年間、必要としなかった文書類については、廃棄すべき対象として検討してみてはどうであろうか。業務改善がされた業務、
或いは業務そのものが無くなってしまった業務などについては、その関係で過去にファイリングされたものを整理し廃棄していく
作業をしてみるとよい。
次回は、オフィスについて「管理」というキーワードでそのポイントを整理してみる。
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