「管理」で捉える総務業務 第7回
〜 総務業務に共通する考え方の検討 〜
今回は、「安全管理」と「規程管理」の目的と考え方について整理してみる。
リスク管理のなかで、直接的な事故を防止するのがこの「安全管理」である。
特に、車両や建物設備、機器施設を利用することで想定される事故の防止が目的である。
これは、予防策により防ぐことが出来る。逆に、予防策により防がなければならない。
想定されているのに予防策をとらずして、実際に事故が発生した場合は、その管理部署の責任は重大である。
ポイントは、どこまで事故を想定できるかである。導入前に、実際に納入している、或いは使用している事例を
見させてもらうなどにより、具体的な使用イメージ明確にし、そこに潜むリスク、事故を想定する。最大限、
そして最悪の事態も想定して予防策を検討する。但し。コストの問題もあり、優先順位と目的(企業の重要な
資産である従業員を事故から守る)ことを明確にし施策を選んでいく。
社内規程には、法的に作成が必要とされているものの他に、自社の制度や体制により、決まり事、ルールを明確にしておく 必要があり作成されるものがある。会社としての決まり事という重みをつけて明文化し、周知徹底させていく。 公開を目指す場合は、証券会社などの指示により、作成すべきものが明確となる。しかし、そうでない場合は、 どのような規程を作成すべきか迷ってしまう。大半は、参考書を片手に同じような文面で作成していくことになるかと思う。 そうすると、作成することが目的となってしまい、本来のルールの徹底がおろそかになってしまう。 規程を作成する場合は、リスク管理の観点から、どうしても明文化し周知させる必要があるものに絞って作成していく。 そして、少しでも環境、状況が変化すれば、それに伴い、規程の内容も随時、タイムリーに改訂していくべきである。 規程は作成するだけでなく、どのように徹底させるかがポイントなのである。
次回からは、個別業務について「管理」というキーワードでそのポイントを整理してみる。
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